続 カッコの付け方

AWSを始めとしたクラウドコンピューティング全般と、唯一神emacsにおける()の付け方についてだらだら書きます

CLI向けhttpsキャプチャーを使う

全部httpsじゃないとだめな時代になりました。http通信の中身を見るだけならproxyで抜けばよかったですが、httpsの場合はそうも行きません。mitm(man-in-the-middle)をやって、httpsの暗号をproxyでほどかないといけません。
この手の情報がほしい人は限られていると思うので、細かい解説はすっ飛ばします。わかってらっしゃる方向け

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tl;dr

  • mitmproxyというcli向けproxyがある、cliなら多分これ一択
  • ca証明書指すのが面倒 がんばって調べて指す

元も子もないですが、もしあなたがhttps通信を行うプログラムの作者自体なら、log-level=debug,trace とかにしたときにヘッダを含めて全部標準出力などに垂れ流すようにしたほうが100倍楽です。そもそも世の中のhttp(s)クライアントはlog-levelを上げればverboseになるようにできてます。

対してこのmitmproxyは万能・汎用的である点は優れますが、ともかくca証明書がだるい。

mitmproxyの紹介

mitmproxy - an interactive HTTPS proxy

python製です。pipでも入ります。引数なしで起動したら 8080 listenして、 ~/.mitmproxy 配下にCA証明書とかを吐きます。あとは 環境変数 https_proxy と、このCA証明書を信頼してやればいいだけ。
CLIと書きましたが、mitmproxy自体はCLIですが、ローカルPCで動かして、GUIWebブラウザからプロキシ指してCA証明書をインポートすればブラウザ相手でも通信を抜けます。ブラウザ向けのやり方は公式を参照してください。
ブラウザ相手という視点なら、 macなら Charles, winなら Fiddlerとかとおんなじです。こいつらでCLIhttps通信を抜くことももちろんできます。が、Linux上でサクッとやりたいのでmitmproxyが良い。

他の競合はJMeterなどもこの機能があります、試験用のシナリオを楽に作成するときに使います。tcpdumpもサーバ側の秘密鍵が自分で手に入るなら復号化できるのでいけますが、外部サービスやらAPIの呼び出しはそんなの無理なんで、そういうケースを想定してます。

使い方は簡単です。 mitmproxy とコマンド打つだけ。あとは勘でいける。

各種ランタイムの証明書の通し方

こっからが本題です。ブラウザと違ってCLIhttps-clientは証明書の指し方がバラバラです。備忘録のように書き残し&書き足しておきます。

Java

javaはproxy自体の指し方がちょっと特殊です。
-Dhttp.proxyHost=127.0.0.1 -Dhttp.proxyPort=8080
と、オプションを渡せるならそれで、無理なら環境変数 _JAVA_OPTIONS に足してやればOK

問題は証明書です keytool という java 用のコマンドを使って追加します。

sudo $JAVA_HOME/bin/keytool -import -trustcacerts  \
-file /path/to/mitmproxy-ca-cert.pem                 \
-alias mitmproxycert                                 \
-keystore $JAVA_HOME/jre/lib/security/cacerts

$JAVA_HOME/jre/lib/security/cacerts 以外の場所に作るなら java実行時に java vm のオプションである -D<hoge>で指定ができるはず。 $JAVA_HOME/jre/lib/security/cacerts には パスフレーズがついていて、デフォが changeitらしい。

blog.packagecloud.io

のパクリ

ruby

私の経験値が低いため、イレギュラーを知らないせいか比較的散らかってないと思う。 proxy自体は https_proxy環境変数でほとんど通るはず。 証明書は ruby -ropenssl -e "p OpenSSL::X509::DEFAULT_CERT_FILE" で調べて、そこに追記しちゃうのが多分てっとり早い。大体システムのデフォルトだと思う。

python

証明書はイレギュラーだらけでやばい、proxy自体は環境変数でまあいける。 package次第だが、たしか requests とかは独自で ca-certを持っていて、バージョン次第では証明書だけで別のpackageになっている。

dev.classmethod.jp

使うライブラリ次第で使っている証明書も異なる。頑張って調べてねとしか言えない。

nodejs

proxy自体は環境変数でOK。 証明書はある意味一番特殊で。システムのca-certは一切参照しておらず。なんとハードコードで nodeのバイナリ本体に内包されている。システムの証明書を使う場合は

--use-bundled-ca, --use-openssl-ca

が使え、今回のような専用の証明書を指すなら

NODE_EXTRA_CA_CERTS=file

https://nodejs.org/api/cli.html#cli_node_extra_ca_certs_file

という環境変数で行けるらしいです。対応バージョンは v7.3.0からとなっていますが、旧バージョンにもLTSならばもある程度バックポートされているらしい(未確認)

まとめ

このライブラリがどんな動きしてるかわからない?となったとき

  • ログレベルを上げて実行する (-v とか -l debug とか DEBUG=1 とか)
  • それでトレースできないなら、プログラム意地れるなら loggerにだすなり echoするなりする
  • それでもだめなら、無理なら サーバの秘密鍵取れるなら tcpdumpとか
  • それも無理なら mitmする

見た目はいいんですよ。機能も多機能。だけど使えるようになるまでが面倒。

EC2 DNS名前解決制限をECSでも回避する方法

非常にググりにくい事柄なんですが、なるべく浮世離れしないタイトルとして書きます。

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EC2(正確にはENI)からの名前解決、つまりリゾルバとしてのOutboundには、全て制限がかかっています。1024パケット/秒です。

VPC での DNS の使用 - Amazon Virtual Private Cloud

ECS DNS というキーワードで探すと、ほぼ間違いなくService Discoveryがうじゃうじゃ出てきますが、これはリゾルバ・キャッシュサーバの話です。 これをEC2で回避する方法はAWSが書いてくれています。

Avoid DNS Resolution Failures with EC2 Linux

似たようなことをECSで、なるべくエレガントにやります。わざわざこう書くのは、ちょっと泥臭いという意味です。

どういうとき問題になるか

そもそもこのポストを見ているひとは、今現に困っているはず。ですが意識合わせ。

  • LinuxDNSローカルキャッシュしていない
  • 1台のEC2でかなりのトラフィックをさばいている
  • 現に名前解決しましたとかエラーが出てる
  • 負荷試験とかやってて、性能が頭打ちしてる

ECS & EC2で、詰め込むコンテナの数もかなり多い場合に起こりやすい現象です。

どうすればよいか

上記のAWSのドキュメントを読めばわかりますが、ローカルキャッシュを持つようにして、とにかくEC2(ENI)からOutboud:53 を抑制するしか手はありません。
VPC内のリゾルバに対する問い合わせの回数が問題ではないのです、1歩でも53番ポートへ出ようとする通信全てが対象なので、自前でリゾルバを1台用意しても無駄です。
コンテナの場合は、コンテナ内部からの名前解決をケアすることになります。つまりはコンテナ内の /etc/resolv.conf を何らかの方法で書き換える必要があります。

  • どうやって変えるのか
  • 何(IPアドレス)に変えるのか

これが主題。

最終構成

DNSキャッシュ機能

まずは何らかの方法で、DNSキャッシュサーバをコンテナインスタンス内に立てます。他にも選択肢がありそうですが、メジャーどころで2択

  • unbound
  • dnsmasq

どちらを選ぶかは好きな方で良いのですが、dnsmasqのほうがおそらくフットプリントが小さいし、必要なことにマッチしているので良いと思います。ただし訳があってunboundにも触れます。
選んだキャッシュサーバを各EC2に一つづつ立ち上げます。お好きな方法で良いです、EC2に直接インストールするか、ECSならDAEMONモードのServiceとして、一家に一台を実現するか、ここではDAEMONで動かします。

コンテナからの参照

各EC2に立てるDNSキャッシュサーバーをプライマリ、VPCごとについてるリゾルバをセカンダリにします。
コンテナの中のresolv.conf をいじれば良いとなります。ホストのではなく。

コンテナ内のresolv.conf

ECS & EC2なら、(おそらくほとんどのケースで)ホストのresolv.confがコピーされます。
仮にホストで直接キャッシュサーバーを動かしたとして、

と書いた場合ホスト自身は名前解決問題なしですが、コンテナはから見ると127.0.0.1 はコンテナ自分自身のloを指すことになり、当然 port:53 でサービスしていないのでNGです、上記例の設定ならは、コンテナ内からの名前解決は、必ず1手目でタイムアウトしてセカンダリであるvpcのリゾルバに行くので、この設定は意味なしです。

じゃあ、ホストのローカルIPを挿せばうまく行くのかと言ったらうまく行かないです。やればわかりますが、ホストのローカルIPで問い合わせたが、レスポンスを返したIPが違うって怒られます。

なので、コンテナから見たゲートウェイ (bridgeの場合) 172.17.0.1 固定を指します。

IP固定してOKなん?

他所では場合によっては固定じゃないっていっぱい書いてありますが、ここでは大丈夫です。
説明すると長いので、断言できることだけ。少なくともECSのブリッジモードは、bridgeという名前のついたデフォルトのdockerネットワークにすべてのコンテナが入ります。よって、Gateway172.17.0.1 で確定です。Docker自体の仕様がかわったり、ECSのブリッジモードでネットワーク名をユーザーが新設できるようになるとかならない限り、ここは崩れません。
当たり前ですが、リゾルバにホスト名は書けないので、同タスク内のコンテナ同士の名前解決をLink等でできるようにしてもIPを書かねばならないので意味ないです。

ECS/EC2 での実装

キャッシュサーバ(コンテナ)の構築

サーバというものの、全EC2に立つのでそのつもりで。とりあえずecs-cliで書いてみました。 書き忘れましたが、キャッシュサーバ(コンテナ)と、メインのアプリコンテナは別タスクとなります。
docker-compose.yml

version: '3'

services:
  dnsmasq:
    image: himaoka/dnsmasq:latest
    ports:
      - 53:53/tcp
      - 53:53/udp
    cap_add:
      - NET_ADMIN

Dockerイメージの中身はGithubで見てください。注目は cap_add: NET_ADMIN です。コイツがないとコケます。でこれがあるからFargateやawsvpcモードでは使えません。更に補足としてこの cap_add はManagementConsleからは見えません(JSONベタ書きはいけるかもしれない)。ECS-CLIですら機能のすべてを網羅していませんが、タスク定義作成にブラウザポチポチはすぐに卒業したほうがいい、terraform や aws-cli などをすぐに使えるようにしてください。

このコンテナにより、コンテナインスタンスの port:53 でDNSリクエストに応答します。

ecs-params.yml

version: 1
task_definition:
  services:
    dnsmasq:
      mem_limit: 128M
      mem_reservation: 128M

多分こんなにメモリはいらない。 これで定義したタスク定義を、サービスとして設定、DAEMONで動かします。
まあ、ここでコンテナにこだわる理由はないです。よくわからんならEC2で素で動かしても全く問題なし。

アプリコンテナ

とりあえず何でもいいんですが、手っ取り早く動かして、docker exec で動いているコンテナに入り込んで確認します。なんでただ死なないコンテナであれば何でもOK

docker-compose.yml

version: '3'

services:
  nginx:
    image: nginx
    dns:
      - 172.17.0.1
      - <VPCのリゾルバのIP>

この dns はこれまた awsvpcモードでは使えません 理由はわかりません。できても良さそうなもんだけど。こっちはブラウザポチポチでも一応設定可能です。
確認方法は exec で入り込んで dig コマンドとか突っ込んで確認してください。

もう一つの方法・コンテナインスタンス側が譲歩する

基本コンテナインスタンスの resolv.confをコピーするという動きがるので、コンテナインスタンス内部側のリクエストは犠牲にして、コンテナ内部のリクエストだけをちゃんとしてやることもできます。単純にコンテナインスタンスの /etc/resolv.conf のプライマリを 172.17.0.1 にするだけです。
コンテナインスタンスからの名前解決はプライマリはすべて失敗、セカンダリとしてVPCのリゾルバを挿せば、常に1手損ですが通ることは通ります。
タスク定義を直さないでインフラの豪腕でなぎ倒すことは一応可能です。エレガント?な方法は下記です。

Amazon EC2 Static DNS Ubuntu Debian

Fargateならどうすんの?

まず、必要となるか否かですが、なんとも言えないです。Fargateということは一つのタスク全部で1024という制限になるので、上限に引っかかる可能性は減ります。
じゃあ、絶対に大丈夫か?と言われると場合によるかもしれない。1タスクに10コンテナとかあり、それらが各々がガンガン名前を引くならば絶対にOKとは言い切れない。

と私は思うので、一応試しました。ただし結論から書くと、きれいな方法は取れないです。

  • EC2という概念がなくなるので、メインアプリのコンテナと、DNSキャッシュコンテナは同タスクとする必要がある
  • DNSキャッシュサーバのListenは、メインアプリのコンテナからみても 127.0.0.1:53 となるので、nameserverは 127.0.0.1 とすればよい

対して阻害要因です

  • dnsmasqのcap_add: NET_ADMINはFargateでは使えない
  • メインアプリコンテナのDNSとして、タスク定義としてdnsを指定することはできない (awsvpcモードの制約)

Fargateの結論、一応できたけど、、

dnsmasqのcap_addはどうにもならないので、unboundにします。
dnsも無理なんで、Dockerの ENTRYPOINTで/env/resolv.confを無理やり書き直します。
で、一応動きました。いい方法とは言えないので、解説はしませんがこの概要だけ書いて終わります。

unboundの注意点

unboundでやるときの注意点ですが、dnsmasqとこちらは違って、ルートDNSへのヒントを持っているので、権威サーバのレコードであれば自力のみで解決できます。対してdnsmasqはキャッシュはするものの、自力で権威サーバを調べ上げることはできない。
じゃあ、なんの問題もなくね?
いやいや、 問題大有りですわ。何も設定してないと、Route53の Private Hosted Zoneのレコードが全部死にます。

先に答えを書くと、unboundで行くならば、必ず すべてのレコードをVPCのリゾルバにForwardしてください。

厄介な Private Hosted Zone

個人的には嫌いな機能です。Private
Privateは作るときに必ずアサインするVPCを指定しますが、これは VPCのリゾルバに権威サーバに飛ばさずに Private Hosted Zone に横流しするルートを作ります。もちろん特定のレコードだけですが、これがあるのですべてのレコードをVPCのリゾルバにForwardするのがインフラ屋としての正しい解です。
Privateのレコードがこれ以上増えないってわかっているならば、個別ドメインに対してのForward設定してもいいです、がECSやってるならService Discoveryの重要性もわかっているはずです。でもってService Discovery の実態は Private Hosted Zone です。特定ゾーンだけForwardしてると、Service Disvoveryをある日いきなり使い始めたら終わりです。

おまけ unboundで起動時警告が出る

cap_add: SYS_RESOURCE でいいはず、もしくはulimitをタスク定義側で指定。  

おまけ2 ubuntu の場合

あんまり調べてないですが、ubuntu ユーザーなんで。ubuntu はデフォルトで 127.0.0.53:53 でListenしています。ホストの resolv.conf も 127.0.0.53 を参照していますので、そのまんまやるとホストの resolv.conf をコピーして不味そうですが、うまく行っています(書き換わる)。理由は調べてないですが、昔はちょっと問題があったらしい。今回のテストをローカルPCでやるときにちょっと手こずった。

Healthchecksで定期実行ジョブの着火もれを検出する

日次でも月次でも、まず殆どのシステムで何かしらのバッチジョブというものを動かしていると思いますが、 そのバッチが確かに実行された ことを保証・監視することは結構難しいです。ジョブが起動しましたのタイミングでログを書き、終わってもログを書くとすれば、ジョブが成功したか失敗したかはわかりますが、そもそもジョブが着火すらしかなったはわかりません。*1
例えば、「このジョブが終わるとここにファイルが出ているはずだ!このDBのレコードが更新されているはずだ!」などと、そのジョブ固有の結果を観測して判定することはできますが、汎用的な手法ではありません。
私は詳しくはないですが、商用のジョブ管理ツールはそれぐらいは見てくれるのかもしれませんが、もっと簡単にこれを実現できます、しかも今風に。

Healthcheckesとは

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ググりにくく、ネーミングセンスとしては最悪ですが、上記に挙げたような機能を実現するSaaSはもう結構あります。が、私が 2017年頃に一通り評価したところ、healthchecks.io に勝るものはありませんでした。

healthchecks.io

SaaSとして提供していて、価格もかなり安いのですが、OSSでも公開されており、IaaSなどで動かすことも可能です。今回はOSS版を動かします。

OSS版の動かし方

Healthchecksを選んだ理由はOSS版があることと、Python製であったことも一員です。ただデプロイ方法は結構複雑で、Djangoをそこそこわかってないと難しいです。じゃあSaaSを使えばいいんですが。。
実はこれを見つけた当初、こいつをDocker化するのは手頃でそこそこ複雑で丁度いいと思い、いつかやると心に決めていましたが、2019年の今、世界のすごく優秀な人がCoolなDocker Imageを作ってくれていました。今回はここは深く触れませんが、このイメージに気づくまで自分なりに結構な時間、試行錯誤しましたがここで得たものは大きかった。

必要なもの

ローカル環境(クライアントPC)のDocker

とりあえず入れてください。docker-compose も入れておくこと。ちなみに私のようにLinuxをDesktopとして使っている人は知っていると思いますが念の為 docker-composeはdockerパッケージに同梱じゃないです。別途いれてください。

Outbound Port 25が許可されているネットワーク

Healthchecksを使うには、メールアドレスが必要です。メールでユーザー登録するというアクションが、OSS版でも必要になります。このときに、受信できるメールアドレスはないという人は居ないと思いますが、メールを送信する機能が必要となり、OP25が遮断されているAzureやGCPでは動かせません(もちろん回避方法はあります)、AWSはOP25が許可されていますが、理由は割愛しますがおすすめしません。 OP25を切っているクライアントPCはそうそう無いと思いますが、一応。まず普段お使いの自宅用PCとネット回線を使えばまず問題ないはず

gmailアカウント

インフラの説明がメインじゃないので、SMTPサーバとしては gmailを使います。G Suiteじゃなくて無料の方でOKです。わかる人はアレンジしてください。

構築手順

Gmail のアプリケーションパスワードを取得する

account.google.comへアクセスして取得します。2段階認証が設定されていないと取得できません。ここでアプリケーションパスワードを取得

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docker pull する

飛ばしてもOKですが、Dockerイメージが玉石混在なので、イケてるやつをポイントします。

https://hub.docker.com/r/linuxserver/healthchecks

github.com

DockerHubでDownload数最大のやつはあきまへん。

docker-compose.ymlを書いて動かす

version: '3'

services:
  hc:
    image: linuxserver/healthchecks
    environment:
      - PUID=1000
      - PGID=1000
      - SITE_ROOT=http://localhost:8000
      - SITE_NAME=test-hc
      - EMAIL_HOST=smtp.gmail.com
      - EMAIL_PORT=587
      - EMAIL_HOST_USER=<あなたのGmailアドレス>
      - EMAIL_HOST_PASSWORD=<上記で取得したアプリケーションパスワード>
      - EMAIL_USE_TLS=True
    ports:
      - "8000:8000"

docker-compose up -d

ユーザー登録

ユーザー登録とはいうもののSaaS版とは関係ありません、OSS版で動かしているものに対して登録が必要です。 早速 http://localhost:8000/ を開きましょう そこから sign up ボタンを押して、メールアドレスを入れます。メアドは何でもOKです、composeファイルに書いたgmailのメアドでもOK。メールが届くので本文中のリンクからサクッと飛んでログイン完了。

いよいよ使ってみる

使うだけならSaaSのほうがいいかもな、とここまで書いて思いました。結構簡単になったとは思うけど、メールがやっぱ面倒だよな。。

まず、APIキーを発行します。これがないとどうにもならない。

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次にcheckを登録します。この処理はAPI Keyが必要です。 詳細はDocsのリンクから見てください。すぐわかると思います。timeout/grace については解ると思いますが、channels はアラート判定時もしくはOK判定時にどのIntegrationに送信するかのコントロールに使います。ここでは "*" を指定することにより、定義済みIntegration全部に対してアラート発砲します。

$ curl -H "X-Api-Key: KGYO7W0-7MCKh6s076X6zyjQwbUOVgew" \
 http://localhost:8000/api/v1/checks/ \
 --data '{"name": "test", "tags": "test", "timeout": 60, "grace": 60, "channels": "*"}' | jq .

{
  "name": "test",
  "ping_url": "http://localhost:8000/ping/8f894e90-cb77-45e7-971b-a8a8639edc68",
  "update_url": "http://localhost:8000/api/v1/checks/8f894e90-cb77-45e7-971b-a8a8639edc68",
  "pause_url": "http://localhost:8000/api/v1/checks/8f894e90-cb77-45e7-971b-a8a8639edc68/pause",
  "tags": "test",
  "grace": 60,
  "n_pings": 0,
  "status": "new",
  "channels": "81281b62-2619-42e2-84fc-8ae2801659c9",
  "last_ping": null,
  "next_ping": null,
  "timeout": 60
}

ブラウザでchecks一覧を確認するとこんな感じ f:id:iga-ninja:20190323124646p:plain

上のHTTPリクエストの戻りにあるping_url を叩きます。こちらは API-Keyは不要です。

curl http://localhost:8000/ping/8f894e90-cb77-45e7-971b-a8a8639edc68

そうすると下記のようにWebインターフェースに表示されます。

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このまま timeout および grace の時間が経過する2分経過まで放置しましょう。そうすると

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アラートが発砲されました!

実践でどう使うのか

順番が逆になりますが、そもそもこれをどう実践で使うかについて。 具体的にバックアップジョブを監視したいとします。仮にこれは1日1回、昼の12時に実行しているとします。このジョブの実行方法自体は変わりません、CronならCronで他のJob管理ツールならそれで良いです。変更するのは、バッチジョブ完了時に ping_url を叩くだけです、http(s) クライアントであれば何で叩いてもOK。
Healthcheckの動きに準じて説明します

  1. ジョブの定期実行頻度など仕様にあわせて check を create する APIを叩きます。timeout: 1 日 grace: 半日などで
  2. ping_url が払い出されるのでメモる
  3. バックアップジョブの処理の最後に ping_url を叩く
  4. 仮に次の日にバックアップジョブが走ったら、そのpingからまた1日延長(猶予)される
  5. その次の日にもしもバックアップジョブが失敗したら・それどころか何かが原因でcronすらコケていたら1日と半日経過した時点でアラート発砲

優れている点

なんと言ってもAPIで全部完結している点です。AutoScalingなどでインスタンスが複数立ち上がったり消えたりする、それらすべてで定期実行ジョブがあるのを見張るとなったとき、

  • 起動(Scale-Out)時に監視対象として追加する
  • 削除(Scale-In)時に監視対象から削除する

までを簡単にコントロールできる点です。その他Integration(= alart の発砲先)の多さ・グループ機能・タグ付けなど これぐらい常識だよね な機能は全部入っています。まあ、四の五の言わずに使えばわかります、それぐらいシンプルです。

感想

汎用的な手法で、この「ジョブは確かに実行された」を保証するには、必ず何らかの外部の観測者が必要となります。ジョブが走るサーバで自己完結してしまうとこの主題である「そもそも着火してないやん!」を見つけることはできない。この観測者の実装ですが、簡単そうで意外と難しい。

類似するSaaSは実は結構ありますが、私が数年前に一通り使ったところ healthchecks が最善手でした。他のものはAPIでのコントロール域が狭かったり、柔軟性が乏しかったり。

そもそも、第一感として、こんなのサーバーレスでやればいいやん! だったんですが、NG判定時に即座にアラートを飛ばすことが重要なのでDaemon化が必ずどこかに必要、よってコスト度外視しない限りサーバーレス(FaaS)での実装は理論的に無理。

あと、インフラについてですが、上で紹介したDockerイメージ(のDockerfile)はかなり良いです。勉強になるので興味がある人は見てみて。インフラ視点だと実は結構難しいことがわかり、気付きもたくさんあったので、そのうち書くかもしれない。

*1:ログの突き合わせをやるにしても、さらに定期実行ジョブを足すことになり、またそのジョブがちゃんと着火したかを誰かが見張らなければならないという無間地獄に陥ります。

最新版 Google Cloud Storage + L7LB で独自ドメインで静的サイトホスティング SSLもイケます

GCPGoogle Cloud Storage (GCS) & 独自ドメインで httpサーバを立てるというのを以前やりました。もはや2015年の古いエントリですが今も結構な閲覧数があるので、2019年版のリファインとして、もっといいやり方を紹介します。

iga-ninja.hatenablog.com

なお、この上記の方法は未だに通用はします。httpだけでOK, httpsは不要であれば上記の方法を今でもおすすめします。
また、本エントリーは深い解説はせず、手順だけをサラッと書きます

今回作るもの

の静的Webホスティングです。

AWSでいう CloudFront + S3 + ACM の組み合わせです。

手順

例によってフル GCP

材料

前回のエントリはGCSとCloudDNSのみでしたが、今回はL7LB + External IPアドレスが追加です。

ドメインの取得 + CloudDNSまで連携

これは以前の記事と同じです。割愛します。

Webマスターツールでドメイン所有権の証明は不要

朗報です。かなり楽になります。
正確には FQDNと同じ名前でバケットを作らないのならば 不要です。今回はGCS単体ではなくL7LB経由でアクセスさせるので、バケット名は不問になりました!

GCSでバケット作成

以前はgs と書いていましたがGCSのほうが主流のようなので、改めます。上記の通り FQDNと同じ名前のバケット名である必要はありません
好きな名前で作れればOKです

GCSへコンテンツアップロードと、ACLの調整

index.htmlをアップロードしますが、そのままでは閲覧できません。パブリック公開状態にする必要があります。以前はポチッと押すボタンがあったのですが、変わっています。

2019の手法としては、Bucket Policy で allUsers に対して Legacy Object Reader をつける方法が最善手です。本ブログでも触れています。

静的IPアドレスの取得

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f:id:iga-ninja:20190216113610p:plain

CloudDNSレコード登録

上記で取得したIPアドレスをAレコードに登録します。 f:id:iga-ninja:20190216120409p:plain

L7LBの作成

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LBの設定はかなり複雑ですので、3パートに分かれています。各パートごとにクリックして設定していきます。 f:id:iga-ninja:20190216113641p:plain

まずはバックエンドの設定です。Backend bucketsをもちろん指定します。 f:id:iga-ninja:20190216113645p:plain

ホスト・パス ルーティングをする場合に指定しますが、今回は特に変更しません。今回はシンプルにバケットの構造をそのまま使います。 f:id:iga-ninja:20190216113648p:plain

フロントエンドとはListenerのことです。この例ではhttp 80も通します f:id:iga-ninja:20190216113651p:plain

次に本命のhttps側の設定です。証明書の設定が必要です f:id:iga-ninja:20190216115226p:plain

証明書は即時発行ではありません。しばらく時間がかかります(Let's Encryptなんで) f:id:iga-ninja:20190216113705p:plain

見直してCreateしましょう f:id:iga-ninja:20190216113707p:plain

注意点

GCSに置くファイルは 公開アクセス とする必要あり

これは必須です、S3のような Origin Access Identity は存在しないからです。結構深い話なので、続きは別エントリで

証明書の問題

すぐには使えません。Let's Encryptを代行してくれるだけなので、そのつもりで。

2019年版 Google Cloud Storage (gcs) のアクセスコントロールがより簡単に

以前に書いたエントリ、結構な更新が入っているので新規エントリとしました。

iga-ninja.hatenablog.com

導入時期は不明ですが、2つ更新項目を書きます

Bucket policy として Legacy な権限を指定可能

前回のエントリで、Default ACLを使わないと危険と書きましたが、ここが解消されています。重要なポイントなのでスクリーンショットで示します。

危険なのはこちら f:id:iga-ninja:20190216150557p:plain

安全な指定方法はこちら f:id:iga-ninja:20190216150601p:plain

危険か安全かはこれで確認 f:id:iga-ninja:20190216150602p:plain

仕組みの説明

一般公開向けであっても、Legacyを使わなければディレクトリ構造が見えてしまうという弱点を以前書きましたが、Bucket全体に対してLegacyの権限も適応可能になりました。(いつから可能になったのかはわかりません)
この時点でもうObject ACL (& Default ACL) はお役御免です。お疲れ様でした。 定方法はこちら

Bucket Policy Only?

もう一つまだベータのようですが、機能が追加されていました。Bucket Policy Onlyという機能ですが、こちらはObject ACLを封じ込めてBucket Policy つまり Bucket全体でのみ権限を管理できます。AWSでもあるあるパターンですが、Bucket単位では非公開設定だけど、Object単位では公開にしていた、というパターンを抑制できます。まあ、AWSのS3にも追加された機能とほぼ同じ狙いですね。

このあたり、FTP/SFTP などのツールでサーバにアップロードしたら、パーミッションは弄るものだ!という昔からの習慣が残っている限り、絶対に発生しうるミスなのでパブリッククラウド側のシステムで封じ込めるのは致し方なしだと思います。

Bucket Policy という名前の語弊

AWS識者には大きな語弊を含みます。単刀直入に

  • アクセス元IPアドレスで絞ったりとかはできない
  • JSONで好きなルールを書いたりとかもできない

AWSでGCEぽく、Lambdaでインスタンス起動時にDNS自動登録する

GCEでインスタンスを起動するときに、先にホスト名を決める必要があります。AutoScaling等の場合は、勝手にプリフィックスがついて名前被りを避けます。これによりAWSのようなIPアドレスベースの使いにくいFQDN(Internal)ではなく、直感的な名前で名前解決ができます。
AWSでもUserData,cloud-initによる機構などで実現することは可能ですが、私の直感として「そんなことはインフラだけで完結しろよ!」と思うので、GCEぽい動きをするLambdaを約2年前に作成していたので、今更蔵出し公開します。
github.com

使いたいだけの人は使い方はすべてGitHub上に書いていますので、そちらを見てください。

f:id:iga-ninja:20181216103803j:plain

このエントリでは、今回蔵出ししたこのツールを通して serverlessフレームワークの歴史と使い方について振り返り書きます。書きたいのはこっちですが、タイトル詐欺ではないので許して。

その前にこのツールの意義

前述の通り、このツールは2年前に作成していました。現在と状況が違う点としては、Route53 auto naming (service discovery) が今は存在しますが、一応このツールとは競合していないです。

R53 auto naming との違い

結論から言うと、やっぱり ecs (eksも?) service discoveryとして使うべきものであり、名前解決が面倒だから楽したいという意図で使うべきではないと、一度使った人なら思うはず。

  • service discovery = サービス(web とか smtp とか)の生死を名前解決に反映させる
  • 本ツール = ただ、内部ホスト間の名前解決を楽したい

のように目的が根本的に違います。そのためservice discovery は見た目こそroute53でHostedZoneも見えるのですが、そのHostedZoneがAWS管轄となり、ユーザーが自力でレコードを一切いじれない となります。

例として、ただ単に名前解決したいと思い、Private Hostedzone .hoge. を作りました。
そこにはすでにいくつかFQDNを登録しています。
その .hoge. に service discovery で追加される分も混ぜることはできないです

言葉で書いてもピンとこないと思いますが、一発作ればよくわかります、ただ単に名前解決を楽にしたいだけという低い意識に対して service discovery (auto naming) を使うは完全にオーバースペックで悪手です。

UserDataなどを使う方法との違い

本ツールはEC2イベントとLambdaを使いますので、EC2インスタンス側への組み込みは一切不要です。UserData等の場合は、Powershellなのか、Shellなのか、AWSCLIなのか、Powershellのモジュールなのかいろいろ考える必要があります。もしくはGo lang win/linux 共通のバイナリを作るとか。でもそんなのめんどくさくてやってられない。

terraform/Cfnとかでインスタンスと同じタイミングにレコード追加するなどとの違い

上と一緒でめんどくさい。それよりなにより、名前解決ごときでterraformの実行反映がとろいのが嫌。IAMとRoute53のレコードは特に反映までの待ちが長いので、こんなしょうもないこと(ホスト間の名前解決)のためにいちいち待たされんのがいや。それと、AutoScaling等を導入する場合を考慮すると、結局UserDataなどを使わないといけないのでこちらのほうが守備範囲が狭い。

serverless framework(sls)

本エントリの本題に入ります。ダラダラ書きますが、基本は分かっている人向けで、入門的な話は書きません。

概要・存在意義

serverless version 1.x 系のリリースのころから私は始めました。当時の私の認識が間違っていたので、ここでも改めて書きますが

  • あくまでもLambdaが中心 (API Gatewayが中心じゃない)
  • プラグイン型にしたことに先見の明あり
  • nodejs製なので、serverless framework自体のバージョン固定必須

Lambdaを中心として、そのLambdaが必要とするIAMロールと、そのLambdaの導火線(着火剤)となるイベントを定義できます。Webに特化したものではないです、Webにも使えますが。AWSの場合はこの点が非常に重要で、特にインフラ屋が使うツールはたくさんのサービスに対してアクセスすることが多いです。これらを1元管理できるのは便利。
serverlessフレームワークは前身があったはずで、その頃はプラグイン型ではなかったはず。特にAWSのように目まぐるしき新しいサービス・サービス関連系が増えるものは明らかにこのモデルが優秀で、プラグインから本体へ取り込まれたものもいくつかあるはず。
最後に悪い点としてnodejsでできていること。ともかくアップデートのプレッシャーがきつく、nodejs本体のバージョンにも注意が必要。なので、ここはコンテナ(docker)化する。

EC2イベントから slsの本質を知る

2年前の実装をリファインするにあたり、まず最初にいじったのがここ。EC2イベントは当時はsls本体のイベントとしては存在しなかった。じゃあ、どうやって表現していたのか?slsの実装を忖度して、実行時=deploy に生成される Cfnテンプレートをイメージしながら追加リソースを書く となります。なんのとこやらわからないと思うので

# you can add CloudFormation resource templates here
resources:
 Resources:
   RegisterRule:
     Type: AWS::Events::Rule
     Properties:
       EventPattern:
         {
           "source": [
           "aws.ec2"
           ],
           "detail-type": [
             "EC2 Instance State-change Notification"
           ],
           "detail": {
              "state": [
                 "running"
              ]
           }
         }
       Name: register-rule
       Targets:
         -
           Arn:
             Fn::GetAtt:
               - "RegisterLambdaFunction"
               - "Arn"
           Id: "TargetFunc1"
   RegisterPermissionForEventsToInvokeLambda:
     Type: "AWS::Lambda::Permission"
     Properties:
       FunctionName:
         Ref: "RegisterLambdaFunction"
       Action: "lambda:InvokeFunction"
       Principal: "events.amazonaws.com"
       SourceArn:
         Fn::GetAtt:
           - "RegisterRule"
           - "Arn"
   UnRegisterRule:
     Type: AWS::Events::Rule
     Properties:
       EventPattern:
         {
           "source": [
           "aws.ec2"
           ],
           "detail-type": [
             "EC2 Instance State-change Notification"
           ],
           "detail": {
              "state": [
                 "terminated"
              ]
           }
         }
       Name: unregister-rule
       Targets:
         -
           Arn:
             Fn::GetAtt:
               - "UnregisterLambdaFunction"
               - "Arn"
           Id: "TargetFunc1"
   PermissionForEventsToInvokeLambda:
     Type: "AWS::Lambda::Permission"
     Properties:
       FunctionName:
         Ref: "UnregisterLambdaFunction"
       Action: "lambda:InvokeFunction"
       Principal: "events.amazonaws.com"
       SourceArn:
         Fn::GetAtt:
           - "UnRegisterRule"
           - "Arn"

というふうに書きました。slsはコード以外のデプロイつまりAWSリソースはすべてCfnで行われます。slsの優れているところは、このCfnに対してほぼべた書きでserverless.yml に追記できる点です。これより2年前の私はEC2イベントを実現していました。これは言葉を変えれば、今本体がサポートしていないイベントでも、Cfnがわかる人ならば自分で追加できるということになります。この点は本体slsのマージが遅いならばとっととプラグインとして公開し、みんな早くハッピーになれるので、先見の明と先に書いたのはこの点です。

解説します。

RegisterRule:
     Type: AWS::Events::Rule

はCloudWatch Events を定義しています、注目ポイントは

           Arn:
             Fn::GetAtt:
               - "UnregisterLambdaFunction"
               - "Arn"
           Id: "TargetFunc1"

で、イベント時に着火するLambdaを指定していますが、この名前は deploy 時に反映されるCfnのテンプレートやリソース名を確認して忖度し適合させています。みなさんがやる場合も生成されるCfnを読んでslsに忖度してあげましょう。

次に

   PermissionForEventsToInvokeLambda:
     Type: "AWS::Lambda::Permission"

の部分です。これはManagementConsoleでしかLambdaをいじったことがないと一生理解できないかもしれないLambda側のパーミッションです。Lambda関数の中で必要となる = APIコールするAWSリソースに対して、Lambdaが権限を持っている必要があるは直感でわかるはずですが、これは逆に S3やCloudWatch Events のようなものから対象Lambdaが呼ばれてもいいよ という許可設定です。この点は重要なので詳しく書いておきます。
例えばAWSリソース(A)から別のAWSリソース(B)へAPIコールする場合に、AにCredentialなどが持てるのであれば、A -> B の権限を、Aが持っていれば良いとなります。しかし CloudWatch EventsにはCredentialは仕込めません。私はこの手のものを俺用語で公共物と言ってます、具体的にはS3やCloudWatch Events,SQS 。対して、Credentialを仕込ませられるものは占有物と勝手にいい、代表はEC2やLambdaです。
つまり、占有物 -> 公共物ならば 占有物にCredential+権限があればOK。しかし公共物 -> 占有物には Credentialが使えない、「どうしよう、公共物ってことなので、だれでも名前さえ知ってたら呼べちゃう」を解決するのがこのLambda Permission。簡単にいうと、受ける側で送信元を限定する、A -> B の呼び出しをB側で許可するということになります。最近は公共物でもロールを当てることができたりします e.g. Cfnロール

EC2のイベントが本体に取り組まれたため、今回はこんなにスッキリしています。たったこれだけでCloudWatch Eventsの登録 & Lambdaパーミッションの設定ができます。

functions:
  register:
    handler: register.handle
    memorySize: 128
    timeout: 30
    events:
      - cloudwatchEvent:
          event:
            source:
              - "aws.ec2"
            detail-type:
              - "EC2 Instance State-change Notification"
            detail:
              state:
                - running

nodejs(sls)を固定化させる方法

最近のnpm は lockが可能なので少し立ち位置が微妙ですが yarn(hadoop関係ない方)で固定化させていました。とりあえず今回は npmでlockするので、yarnは無しにしました。 次にnodejs本体のバージョン固定と、ネイティブバイナリのビルドについての考慮です。

nodejs本体のバージョン固定

slsが入ったDockerイメージも誰かが作っているので、これに乗っかるのもありです。が、訳あってこれは使いません。

lambda向けネイティブバイナリビルド

じつは今回公開したLambdaは、ネイティブバイナリのビルドはありません。のでこの機能は必要ないのですが。ネイティブバイナリとは、まあ一般的にはC/C++ で書かれるそのOS/CPUでしか動かないコンパイル済みのバイナリを指します。これはmacでもWindowsでも引っかかる問題です。仮にローカルPCとしてmacでビルドした場合、mac用のバイナリができます。当然これをLinuxに持ち込んでも動かない。
Python使いなら requirements.txt というのを書くと思いますが、これをDocker でビルドして、バイナリをクライアントPCに持ってくるプラグインがあります serverless-python-requirements
これはrequirements.txtを扱えるだけではなく、Dockerを使ってのクロスコンパイル(というかDockerコンテナがLinuxなのでそこで普通にビルドするだけ)が可能です。
どうせやるならこの点も解消しようと思いました。

slsコマンド本体はDockerでやるのは決めていたので、そのまま何も考えないならば slsのDockerから、更にbuild用Dockerを作りそこでビルドです。ちなみにこれはDinDを使わなくとも一応実現可能ですが、macでしか使えないはずです。今回は採用しませんでしたが、一応残しておくと

  • slsコンテナに -v で docker.socket(UNIXドメインソケット)を渡す
  • slsコンテナに dockerコマンドを突っ込む
  • 上記で完璧と思ったが、slsコンテナからビルド用コンテナに行くとき、さらに -v でソース=requirements.ext がある場所をバインドしている。よって -v する mac上のパスと、slsコンテナのパスを完全に一致させる必要がある。

となります。が、この方法ははっきり言ってアホです。そもそもslsコンテナの時点でLinuxなので、だったらそこで普通にビルドしたら良いだけです。serverless-python-requirementsはDockerを使わないビルドも可能ですので、今回はこちらでやりました。方針としてはslsのblogと同じように、serverless-python-requirementsはグローバルインストールしない、dockerizePip: falseで使うことにします。こちらもpython37/36 だけですが Dockerfile & image を公開しています。 github.com

https://hub.docker.com/r/himaoka/sls-builder

まとめ・感想

2年たった今でもslsは優秀だなと改めて感じた。プラグイン型や、Cfnによるデプロイは本当に先見の明があり。

  • ド素人は本体にあるイベントで我慢して
  • ちょっと分かる人は、Cfnのリソースを直接書き足して(2年前の私)
  • もっと分かる人は、プラグインにして公開して
  • プラグインでももうこれは本体に取り込んで良いんじゃないかと思うものは、PRして

こうすることで、素人に優しい環境を提供しつつ、玄人の尊厳も忘れないというOSSの理想の形が体現できているように思う。ま、samは使ったことないんだけどね。

運用ベースのecs-cli利用手引き

f:id:iga-ninja:20181104124902p:plain
ecsへのアプリケーションデプロイはecs-cliが最も優れていると思いつつも、結構わかりにくいツールであるのは間違いないです。その解説をするのですが、この投稿ははっきり言って上級者向けで

  • docker-compose かなり使いこなせる
  • AWS ECS の基礎がわかっている

ことを前提にしています。上記を説明しだすとキリがないので、今は「ちょっと、何言ってるかわからないですね〜」な人も、ecsを使うならば近い将来役立つと思うので、あとで読むなどしておいてもらえればと思います。

ecs-cliのコンセプト

まずは ecs-cliがどんなものかを、これもある程度上級者向けに雰囲気を掴んでもらうように伝えるとこんなかんじ

  • docker-compose でローカル実行するよね普通
  • docker-compose.yml の内容って ecsのタスク定義 と似てるよね
  • じゃあ、docker-compose.ymlをヒントに ecsのタスク定義 を作ってついでにタスク実行・サービス定義までできるようにしたろ

できるけど、やらせないこと

ecs-cliはかなりの機能を持っています。ですが、大事なことなので最初に書きますが 全部の機能を使う必要はありません ほしいところだけつまみ食いできます。具体的にこの場では触れないこととして
ecs clusterそのものの構築 (コンテナインスタンスの起動とか)
があります。すでに定義済みの ecs クラスタを使うことは可能です。が、むしろクラスタの作成から ecs-cliを使うことは稀です。AWS公式ドキュメントのチュートリアルはだいたいクラスタ作成から入っていますが、本運用でクラスタから作り直すはそんなに無いし、というかecs-cliでそれ(デプロイの度にクラスタから新設する)をやるのは結構厄介なので、無視します。

やること・やらせたいこと

  • docker-build と ECRへのpush
  • ecs タスク定義の作成 & 更新
  • ecs タスクの実行
  • ecs サービスの定義
  • ecs サービスの更新

冒頭で機能はつまみ食いできると書いたものの、結局ほとんどecs-cliにやらせます。が、繰り返しますが、もちろん一部だけ使うもできますので、パーツごとに読んでもらって良いです。

docker-build と ECRへのpush

正確にはこのタスクにおけるecs-cliの役割はECRへのpushのみです、が ecs-cliが利用する docker-comose.yml に buildとタグ付けまでを任せることができます。これが後々の ecsのタスク定義 まで連結できます、ここが美味しい。
まず、実際のアプリ・システムで docker build が発生しないことはほぼ無いはずです。docker build は必須でかつ、そこでECRにpushした docker imageはすぐにタスク定義で参照することになります。
具体的にはdocker-compose.ymlはこのように書きます

version: "3"

services:
  web:
    build: .
    image: [aws-account-id].dkr.ecr.[ecr-region].amazonaws.com/web:1.0
    ports:
      - 80

Dockerファイルはあくまで参考に、皆さんの必要なアプリに合わせてください、docker-compose.ymlと同じ場所に配置します。

FROM nginx

RUN echo 'hello world this version is 1.0' > /usr/share/nginx/html/index.html

これで docker-compose build をすると [aws-account-id].dkr.ecr.[ecr-region].amazonaws.com/web:1.0 というタグがついたイメージが ローカルにできますecs-cliではなく docker-compose の機能です。これにより buldした imageにタグを付けて、かつ後々タスク定義にそのタグを使い回せます
引き続き ecs-cli でpushします

ecs-cli push --region <your ecr region>  --cluster-config <cluster config name> [aws-account-id].dkr.ecr.[ecr-region].amazonaws.com/web:1.0

docker コマンドでpushした場合、ECRへのpushの場合は docker login が必要ですが、これが不要になります。さらにECRのリポジトリ自体も先に作っておく必要がありません、pushしたときに無かったら勝手に作ってくれます。これだけでも便利。

お前は ecs-cli push の忖度を無視しているぞ! いえ、わざとです。

version: "3"

services:
  web:
    build: .
    image: web:1.0

として、docker-compose build ののち

ecs-cli push --region <your ecr region>  --cluster-config <cluster config name> web:1.0

とした場合、ecs-cliが忖度して、ECRのリポジトリ名にあったtagでpushしてくれます。なので、わざわざ docker-compose.ymlの image: で完全なtagをつけなくていいんですが、こうしておかないと後述のタスク定義を作成するときに、この世におそらく存在しない web:1.0 というECRではない、dockerHubのイメージを指すことになります。
このあたりは -f オプションで docker-compose.ymlを複数指定&マージや、環境変数を compose自体に吸わせたりと、いろいろ回避する方法はあるのですが、リポジトリにECRを使う場合は、ECRのURLをあえて抽象化しないほうが、事故のリスクも減らせるのでいいかなと思っています。

ecs タスク定義の作成 & 更新

次にecsのタスク定義を作成します。このタスク定義は2つのファイルで内容を指定します。

  • docker-compose.yml
  • ecs-params.yml

docker-compose単体では、ecsのタスク定義のすべてを表現しきれません。なので大部分はdocker-compose.ymlから、ecs specificな部分は ecs-params.ymlで指定し、2つがくっついてタスク定義になります。
各々のファイルの詳細は公式ドキュメントを読んでください。注意点は docker-compose のリファレンスにある機能がすべて ecs-cli でも指定できるわけではない点です。

ファイルの準備ができたら、ecs-cliでタスクを定義しましょう

ecs-cli compose create --cluster-config <hoge>

compose create は 作成も更新も行います。そもそもタスク定義は更新不可能ですので、新しいバージョンが作成されます。気をつけてほしいのは、このコマンドは タスク定義の作成(新バージョンも) のみですので、これを叩いただけではデプロイされません

ecs タスクの実行

次にECS用語のタスク実行です。ECS用語のサービスとは違い、一発もので死んでもrespawnしません。

ecs-cli compose up --cluster-config <hoge>

バッチジョブ等一発ものならばこれでOKです。もしもデーモンプロセスで、サービス化するまえにタスクで試したいだけ、確認が終わり止めたくなったら。

ecs-cli compose down --cluster-config <hoge>

docker-composeのコマンドと一緒です。ECSのタスクは、一発走ると死んでしまうので startとかはできません。

ちなみにFargateを使う場合は、SGやSubnetは ecs-params.ymlで指定します。ここで参照するSG等は、先に作っておく必要があります。ecs-cli は 1タスク定義 = 1 docker-compose.yml という構成になるので、(ある程度)マイクロサービス化しているならば何個もdocker-compose.ymlを作成するはずで、ここで利用するSGが互いに依存するような(e.g. sg-a -> sg-b の 80は accept)場合は、依存関係を解消できずに作成できなくなります。なので、ecs-cli でこれらAWSリソースを作成できるようにするのはちょっと無理筋です。

ecs サービスの定義

サービスの設定は少々癖があります。

  1. どのALBにぶら下げるとかは、コマンドラインオプションでしか指定できない
  2. 新規作成更新のコマンドが違う

サービス実行時のオプション等

ecs-cliはタスク定義が中心ですので、タスクで動かすのか、サービスで動かすかは抽象化、というかどっちでもいいようにできています。サービスとタスクの大きな違いは、とくにWebなら

  • タスクはALBにぶら下げられない
  • サービスはALBにぶら下げられる

ので、どのALBにぶら下げるかは、サービス定義時にコマンドオプションで指定します。ecs-params.ymlで指定で、タスクとして実行したときは無視してくれれば良さそうなもんですが(ここは変わるかもしれない)。また、ここで指定するALBやTGも先に作っておく必要があります。サービス定義時に指定するコマンド具体的にはこんな感じ

ecs-cli compose service create \
--deployment-max-percent 200 --deployment-min-healthy-percent 50 \
--target-group-arn <target-group's ARN> \
--container-name web --container-port 80 --cluster-config <hoge>

ecs-cliには ALBもTGも作る事はできないので、ALB/TG/Lister-rules/SG(バックのEC2と兼ね合い) は予め作っておく必要があります。このあたりも含めてどうしても一括で管理したいインフラ寄りの貴方には、ここまで書いといてどんでん返しですが、terraformをおすすめします。

新規作成と更新

実際は compose service ... の解説を熟読してほしいのですが、私の運用ルールを書きます。

  1. compose service create で初期定義&タスク数0
  2. compose service scale でタスク数調整
  3. compose service up で新バージョンデプロイ

最初の create と scale は特に違和感ないと思いますが、新バージョンのデプロイのみ up を使うとしています。初期定義時にいきなり up としてもタスク数1で立ち上がるのですが、この場合タスク定義だけ更新し、事前チェックしたいだけでもいきなりデプロイしてしまうためです(文法エラー時はデプロイしません)。そのうち dry-runもできるようになりそうですが、create だけならデプロイ無し、 up ならデプロイありと意識付けしたほうが良いでしょう。なお、タスク定義がただしいかどうかをチェックしたいだけなら、 compose create でOKです。サービスは新しいタスク定義バージョンができたからと言ってそれにつられて勝手にデプロイはされません。

ecs-cliで前バージョンへ切り戻し

ecs-cliには、タスク定義のバージョンを指定してタスク・サービスを実行することができません。が、一応ecs-cliの特性を使えば前のバージョンへ切り戻すことは可能です、

ecs-cli のタスク定義は、良くも悪くも docker-compose.yml および ecs-params.yml の主張をきちんと受け入れます。例えば

  • タスク定義 hoge:10 で指定していた imageのタグが ver-10
  • hoge:11 新たに imageタグ ver-11 を push しタスク定義でも ver-11 を参照した
  • その後 ver-11(hoge:11) にバグがあったことに気づき、ver-10(hoge:10) に戻したいとなった
  • docker-compose.yml で指定している image: のtag を ver-10 にもどした(ほかはいじっていない)
  • この状態で ecs-cli compose service up とすると、 hoge:10 で再デプロイされる なんと hoge:12が作成されずに hoge:10が再利用される

この機能は賛否両論あると思います。素直にECSのapiを使えば、サービスの hoge:11 への参照を hoge:10に変えればいいだけだからです。ですが、よく考えてみたら hoge:10 が tag:ver-10 だというのはきれいに連番で運用していたらそうなるだけで、タスク定義のバージョンだけの情報では、そこで使っているdocker-imageのtagはなんなのかは正確にわかりません。
今現時点で動いているタスク定義のバージョンは常に最新という鉄の掟を守れればよいですが、切り戻したあとに忘れず最新版=つまり問題があったバージョンを削除を徹底するなど、機械=ECSというシステムに人間を歩み寄らせる必要があるということです。

これに対してecs-cliお前の書いた docker-compose.yml (& ecs-params.yml) の内容、全部尊重したる。タスク定義の番号は使い回すか、新設するかは俺に任せろ、お前の言う通りにやったるわと言わんばかりに人間の主張をecsに合わせこませます。

私の考えとしては、タスク定義のバージョン番号だけ見ても、それがいつのdocker-imageを指しているかわからない。だったらいっその事タスク定義の番号のことは人間は意識せず(ecsの都合なんか知らない)にecs-cliに忖度させればいいと思います。
ただし、ecs-cliもdocker本体の進化、それに付随してecs自体の進化をどんどん吸収して新バージョンが頻繁にでます。よってそのecs-cliのバージョンアップには要注意で、都度タスク定義のバージョンの動きは確認したほうが良いでしょう。

latestタグの扱いをどうするか

latestというタグは特殊で、docker-imageのタグを省略した場合は latest が指定されているとみなします。この latestに依存すれば、タスク定義の書き換えは常に不要で、最新のdocker-imageを指し続けることができます。よって、通常オペレーションでは、 docker push ののち compose service up--force-deployment と指定すれば良いです。が、こうしてしまうと切り戻しが煩雑です。旧バージョンの docker-imageにlatestタグを付け替えて force-deployment とすればよいのですが、latestタグしかつけていない場合は、明確な印がないので、pushした日付から「多分この時期Pushしたバージョンはこうだったはず」と推測するしかありません。
これも賛否両論だと思いますが、latestタグによる運用は、切り戻しのことを考えるとあまりおすすめしません。latestを使うにしても、latest以外のユニークなタグをすべてのイメージに合わせてつけておくべきです。

ローカル実行との兼ね合い

docker-compose は -f オプションを書くことで、composeファイルをマージした状態で実行できます。環境変数なども使えるのですが、私は -f をつかって、ECS向けとローカル実行向けを切り替えるのが良いと思います。docker-compose.yml は ECS向け、 docker-compose-local.yml はローカル実行向けとした場合

docker-compose -f docker-compose.yml -f docker-compose-local.yml up 等
version: "3"

services:
  nginx:
    image: nginx
    logging:
      driver: "awslogs"
      options:
        awslogs-region: "ap-northeast-1"
        awslogs-group: "/ecs/test"
        awslogs-stream-prefix: "nginx"
version: "3"

services:
  nginx:
    logging:
      driver: json-file

これで走らせると、ecs向けでは logdriver は awslogs(cloiudwatch logs) でローカル実行ならば普通のjson-file (docker-compose logs ngixで読める) となります。
これをうまく使うと、ecs向けは DBは RDSをつかう、ローカル実行は、おなじ docker network に mysqlのコンテナを立ち上げる、ということもできます。もちろん ymlファイルを複数指定せずに、大本から2つに割ることもできますが、割ってしまうと 1枚の docker-compose.yml で 2度美味しい ecs-cliの利点が薄まります。
これ以外にも docker-compose の機能として、違うyamlを吸わせたり、環境変数を docker-compose.yml自体に吸わせたりする方法がたくさんあるので、自分にあったものを探して選んでください。

その他の注意点

タスク定義で指定している docker-imageが実在するかの裏取りはしてくれない

docker push忘れを予防するには、私達でなにか確認プロセスの準備が必要です。

ecs-cli logs の対象は cloudwatch logs (awslogs) のみ

Fargate以外なら ecs-agentからローカルログ(json-file)が取得できてもよさそうですがダメなようです。私としては、docker-compose logs をガンガン使うひとで且つecs-cli使うなら 「awslogsにはとりあえず投げとけ」を推奨します。