続 カッコの付け方

AWSを始めとしたクラウドコンピューティング全般と、唯一神emacsにおける()の付け方についてだらだら書きます

AmazonLinux や CentOS6 で upstart root以外で実行

もうオワコンである upstart で結構苦戦しました。やりたい事は単純に root以外のユーザーで実行したいということだけ

upstart ?

sysVと systemd の間にあったデーモン管理Tool(というか機構?)です。こいつは sysV とは違って systemdと共存出来ないので、オワコンです。が、残念なことにAmazonLinuxはこれに依存しているサービスが沢山あります。 AmazonLinuxのイケてないところは後述します。

やりたい事

root以外でデーモン起動

setuid / setgid があるじゃん!

残念ながら、 Cent6(RHEL6)をベースにしている AmazonLinuxは古すぎてsetuid/setgid に対応していません。その気になれば差し替えも出来るでしょうが、upstart のような根幹に関わる部分を差し替えるのは難しいはずです。少なくとも再起動は伴うと思いますので、やりません

方法

ubuntu - Running upstart jobs as unprivileged users - Super User

色々ありますが、単に su/sudo でやる方法でも、私の目的のスクリプト(中でデーモンプロセスが動く)は上手く動かなかった。挙動としてはsu コマンドの部分のみプロセスを見ているような動き。 コマンドその物に chmod コマンドで setuidもありですが、今回はシェルスクリプトなので不可能。シェルスクリプトで setuidが使えない理由はセキュリティー上の問題です。結構重要なことですが、詳しくはググって下さい。

結論 setuidgid コマンドを使う

daemon-tools の一部である setuidgid コマンドを使います。古いツールですが、パッチさえ当てればビルド出来ます。

ビルド

kaztr.hatenadiary.com

抜粋

wget http://cr.yp.to/daemontools/daemontools-0.76.tar.gz
tar zxvf daemontools-0.76.tar.gz
admin/daemontools-0.76
wget http://qmail.org/moni.csi.hu/pub/glibc-2.3.1/daemontools-0.76.errno.patch
patch -p1 < daemontools-0.76.errno.patch 
package/compile

使う

upstart のサービス毎の設定ファイルにて

exec setuidgid <ユーザ名> xxxx

AmazonLinuxのイケてないところ

他所のディストリビューションが 全て systemd に行ったのに、未だに sysV upstartなのは、centos6 をベースにしたから。 AmazonLinuxはkernelだけは上げていますが、grub, init系など は centos6 の古典時代のまま。 さらに悪い事に、ECS Agent 等は upstart で動かしているなど、この古い基版の上にAWS謹製のものを作っています。 思うに、今更 死んだ upstart に触りくないし、触ってほしくない。

なんでスパッと切り替えられないかの最大の要因は たぶんAmazonLinuxはローリング・リリースしているから。つまり yum updateだけでメジャーバージョンアップ完了。当然カーネルは無理だが、その他のものはこれで問題ない。しかし、 grub, init系を弄るとなると、結構怖い変更かつ、OS再起動は必須になるはず。だからやらなかったのだとおもうし出来る気がしない。

なので、次のバージョンから 最低でもベースを Cent7 か何かに切り替えた AmazonLinuxと、今のAmazonLinuxの2本立てとなるのが嬉しい。でもなんとなくそうしない気がする、2本立てのリソース裂きを嫌って。

まとめ

upstart root以外ユーザーなら setuidgidが良さげ、

AmazonLinuxへ一言 さっさと systemd化してくれ。。